SSブログ

【書評】アン・ファウスト-スターリング『セックス/ジェンダー』 [書評]

生物的な性と、自己同一性としての性を捉えなおします。


セックス/ジェンダー―性分化をとらえ直す

セックス/ジェンダー―性分化をとらえ直す

  • 作者: アン ファウスト‐スターリング
  • 出版社/メーカー: 世織書房
  • 発売日: 2018/09/01
  • メディア: 単行本



著者は正直な研究者だと思います。
性について様々な観点が並列的に記述されています。多様な研究結果を引用しながらも、安易に結論に飛びつくのを避けています。
学術的に正確なのかもしれませんが、その結果として、読み取りにくく、一般人には難解になってしまっているかもしれません。
全体を通して読めば、著者の主張はだいたい把握できます。
この本についてさらに理解するには、性について大きな議論を巻き起こしたジョン・マネーとミルトン・ダイヤモンドについて事前知識が必要だと思われます。
一般書というより、ジェンダーについて勉強している学生が、さらに多様な議論を知るために手に取る本だと思います。
翻訳者は大変だったと思います。

より深く勉強したいひとのために!

nice!(4)  コメント(1) 
共通テーマ: