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第31期竜王戦第7局(羽生善治竜王VS広瀬章人八段) [将棋]

いよいよ最終決戦です。

【中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/ryuou/

歴代最強棋士はだれか、という問いがあったとしたら、必ず名前が挙がるのが羽生善治と大山康晴です。
羽生善治はタイトル99期、大山康晴はタイトル80期ですが、昔はタイトル数が少なかったので単純には比較できません。
もし大山康晴の全盛期に7大タイトルがそろっていたら、全盛期に勝ちっぷりを見れば100期を超えていたと思います。
その一方で、大山康晴が、情報が瞬時に伝わる現代にいたとしたら、あれだけ圧倒的に勝ち続けることができたかどうかは分かりません。
両者を比較するのは非常に難しいと思います。
時代が違うとはいえ、大山康晴は50代でタイトル11期を獲得しました。
仮に羽生善治が歴代最強候補ではなく、歴代最強として認められるとしたら、年齢を重ねてからどれだけタイトルを伸ばせるかどうかだと思います。
羽生善治は48歳になりました。
あとひとふんばりできるのか、それとも無冠になってしまうのか。
もしかしたら、この一戦が、ひとつの区切りになるかもしれません。

【棋譜】
http://live.shogi.or.jp/ryuou/kifu/31/ryuou201812200101.html

ということで、将棋です。
あらためての振り駒の結果、先手となったのは広瀬八段です。そこから定番の角換わりへとすすみます。
途中までは前例のある仕掛けでしたが、羽生竜王が手を変えて、2筋に馬と成香を作り、先手飛車を逆に責めます。
ところが中盤の入り口で8五歩と突き捨てた手を逆用されて桂馬を設置され、今度は羽生竜王側の飛車が圧迫されます。
さらに香車の裏側に歩を垂らされ、難しい戦いになります。
徐々に羽生竜王の時間が削られていきます。
評価値は後手有利だし、コンピューター的な疑問手は先手の方が多いのですが、人間的には先手が勝ちやすい展開です。
評価値が一気に先手に振れたのは117手目です。
そこからは広瀬八段の手筋の攻めが決まり、後手陣は収拾がつきません。
167手まで広瀬八段が最終決戦を制して、ついに羽生善治は無冠になりました。ひとつの時代の区切りという気がします。

広瀬新竜王おめでとうございます!
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