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第31期竜王戦第6局(羽生善治竜王VS広瀬章人八段) [将棋]

羽生竜王の3勝2敗で迎えた第6局です。

【中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/ryuou/

得意戦法を持つ棋士は、一時期は好成績を上げられても、なかなか続かないものです。
塚田スペシャルで一世を風靡した塚田泰明九段、8五飛車戦法で中年の星になった高橋道雄九段などがいますが、長年好成績を挙げるにはバランス良い作戦選択が必要なのかなと思います。
広瀬章人八段は振り飛車穴熊で好成績を挙げましたが、それを封じられてからは居飛車に転向し、本格化が始まりました。
羽生竜王は時代に合わせてきましたが、長年指し続けられた矢倉、横歩取りを得意としていただけに、近年の角換わり一辺倒の将棋界は辛いのかなとは思います。
さあ、第6局はどのような作戦となるのでしょうか?

【棋譜】
http://live.shogi.or.jp/ryuou/kifu/31/ryuou201812120101.html

後手羽生竜王は横歩取りを選択します。
すでに横歩取りは後手不利が定説化しつつあり、プロ間ではなかなかお目にかかれません。
その将棋を、羽生竜王はあえて取り上げます。
羽生竜王の工夫は、相横歩取りにしたことです。
これも後手不利が定説ですが、プロ間では珍しい戦形であることから、工夫の余地はありそうです。
飛銀と角桂桂の交換となり、後手やや駒得も玉が薄く、やや先手勝ちやすいかな、という局面になります。
勝負の分かれ目となったのは、封じ手前後の数手です。
羽生竜王は勝負気味に3七角と打ち込みますが、7三桂馬と飛車の転回を防ぐのが勝ったようです。
さらに2七飛車に1九馬が決定的で、この1手でいままで互角だった評価値が一気にマイナス1000を下回ってしまいました。
ここは4五桂馬と角を繋いでおくのが唯一の手段だったようです。

これでいよいよ3勝3敗となり、勝負はファイナルセットに持ち込まれました。
第7局は20・21日に山口県下関市「春帆楼」で行われます!

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