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【書評】アントニー・ビーヴァー『スターリングラード』 [書評]

第二次世界大戦のターニングポイントとなった戦いです。


スターリングラード 運命の攻囲戦 1942-1943 (朝日文庫)

スターリングラード 運命の攻囲戦 1942-1943 (朝日文庫)

  • 作者: アントニー・ビーヴァー
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 2005/07/15
  • メディア: 文庫



スターリングラードはソ連(当時)を代表する都市のひとつで、武器製造工場が集中していました。
ただ、攻防戦の前に主要工場は疎開しており、戦略上の価値より、その名前からくる政治上の価値をお互いの指導者が重視したため、大激戦となりました。
ドイツ軍は優秀でした。
しかしその優秀さは錬度と戦術面といった一時的なもので、ソ連の戦車生産は4倍、おまけに新式のソ連製戦車はドイツ製より優秀。航空機の性能も互角となれば、進撃が止まってしまえば戦いの帰趨は明らかです。
劣勢に立たされてからは、ヒトラーの戦争指導の悪さも重なり、ドイツ第6軍は悲惨としかいいようのない境遇に陥ります。
前線の兵士達の生の声がちりばめられており、人道的でない軍隊ほど強いという戦争のある一面もあぶりだされます。
戦争は非道です。

独ソ戦を深く知りたいひとのために!

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