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【書評】R・F・トリヴァー『不屈の鉄十字エース』 [書評]

第二次世界大戦における撃墜王、ハルトマンの伝記です。


不屈の鉄十字エース―撃墜王エーリッヒ・ハルトマンの半生 (学研M文庫)

不屈の鉄十字エース―撃墜王エーリッヒ・ハルトマンの半生 (学研M文庫)

  • 作者: レイモンド・F. トリヴァー
  • 出版社/メーカー: 学習研究社
  • 発売日: 2008/01
  • メディア: 文庫



エーリッヒ・ハルトマンは愛機Me-109を駈して、352機撃墜という大記録を打ち出しました。
そこまで生き残ることができたのは、冷静さと反射神経と、さらには状況分析の的確さと優れた戦略眼にありました。
腕ではなく脳で戦った空の騎士です。
ハルトマンはかなり頑固な人物で、信念を曲げません。
それが10年にも及ぶソ連抑留を耐え抜いた力であり、戦後新生ドイツ空軍に参加したのにち自分を苦しめることにもなります。

戦時中、勲章を3回受けたハルトマンは、そのたびにヒトラーに会います。
ドイツが坂を転がるように敗勢に陥っているときだけに、順々と変化するヒトラーの様子は、独裁者の心理状態をうかがう上で興味深いです。

ハルトマンについて知りたいひとのために!
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