【書評】貴志祐介『青の炎』 [書評]
青春小説と勘違いされそうですが、倒叙推理小説です。
倒叙推理小説とは、犯人側から描くミステリです。
このジャンルの名作といえば、嚆矢とも言えるクロフツ『クロイドン発12時30分』がありますが、基本的な筋書きは上記作品を踏襲しています。
しかし、それだけでなく、恋愛を絡ませたり、主人公である少年の葛藤を強く入れたり、技術的に様々なことを詰め込まれています。
前半はキャラ説明が多くて少し間延びしていましたが、殺害の行動に移るときからスピードアップして、一気に読んでしまいました。特にラスト手前が秀逸です。
主人公は自転車がすきなのですが、それが全編に渡ってストーリーの様々な鍵となっている構成も見事です。
読んで損のしない作品だと思います。
倒叙推理小説とは、犯人側から描くミステリです。
このジャンルの名作といえば、嚆矢とも言えるクロフツ『クロイドン発12時30分』がありますが、基本的な筋書きは上記作品を踏襲しています。
しかし、それだけでなく、恋愛を絡ませたり、主人公である少年の葛藤を強く入れたり、技術的に様々なことを詰め込まれています。
前半はキャラ説明が多くて少し間延びしていましたが、殺害の行動に移るときからスピードアップして、一気に読んでしまいました。特にラスト手前が秀逸です。
主人公は自転車がすきなのですが、それが全編に渡ってストーリーの様々な鍵となっている構成も見事です。
読んで損のしない作品だと思います。