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第11期マイナビ女子オープン第3局(加藤桃子女王VS西山朋佳奨励会三段) [将棋]

加藤女王の1勝1敗で迎えた第3局です。

【中継サイト】
https://book.mynavi.jp/shogi/mynavi-open/

加藤女王は奨励会初段、西山朋佳奨励会三段ですので二段差があります。
駒落ちだと香落ちになります。
この香落ちというハンデですが、昔から「ほとんど差がない」と言われており、香車が捕られやすい展開だと、取られる駒がない分だけ有利になる場合もあるそうです。
ではコンピューターのレーティングではどの程度の差があるのか、研究したブログ記事がありました。
http://ur0.work/JKSz
なんと驚きの40差です。
先後の差がおおむね100と言われているので、むしろ先手となる上手有利となる可能性もあります。
二段差というのは、思われているほど差がないのかもしれません。
両者の対戦成績は加藤女王が4勝1敗と圧倒していますが、棋力の差より相性の差が大きいということだと思います。
これも二段差はほぼ互角というひとつの実証なのかもしれません。

【棋譜】
https://book.mynavi.jp/shogi/mynavi-open/result/11/mynavi201805160101.html

ということで、将棋です。
西山奨励会三段の作戦は、初手7八飛車戦法です。登場した当初は異端視されましたが、のちに成立していることが判明し、将棋の可能性を感じる作戦でもあります。
お互いにじっくりと銀冠まで囲いあい、満を持して先手から開戦します。
加藤女王もカウンターで応戦し、小競り合いでは後手ペースで進みます。
攻撃型の西山奨励会三段ですが、一旦は固く受けて、そこから玉頭戦に活路を見出します。
評価値的には微差で後手有利が続いていましたが、実戦的にはバラバラの後手が勝つのは大変です。
評価値的にも徐々に先手に振れていき、ただの場所に放り込む2三金が決めてでした。
最後は王手飛車取りが決まり、加藤女王は攻防ともに見込み無しと投了しました。

これで西山奨励会三段の2勝1敗となり、念願のタイトル獲得まであと1勝に迫りました。
第4局は5月24日(木)に東京・将棋会館で行われます!
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