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第43期棋王戦第4局(渡辺明棋王VS永瀬拓矢七段) [将棋]

渡辺棋王の2勝1敗で迎えた第4局です。

【中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/kiou/

今期の渡辺棋王は後手番で苦しんでいます。
23戦7勝で、勝率は辛うじて3割を上回っている程度です。
先後合計しても4割4分ですから今期は本当に悪いのですが、それでも後手番は悪すぎます。
竜王戦でも後手番で1勝2敗と負け越し、順位戦でも最終戦後手番で負けて降級の憂き目に会いました。
棋王戦も勝ち越しているとはいえ、後手番で敗れて先手番をキープした結果です。
後手番で負けてしまうと、防衛は最終局の振り駒にかかってくる事態にもなりかねません。
まだ勝ち越してるといっても、余裕はないと思います。
苦しむ渡辺棋王ですが、後手番を制して防衛を果たすことができるでしょうか!

【棋譜】
http://live.shogi.or.jp/kiou/kifu/43/kiou201803200101.html

ということで将棋です。
本シリーズ初の相掛かりとなりました。最近は飛車先の歩の交換を後回しにするのが流行で、本局でもお互いに様子見の展開となります。
序盤の駒組みから先攻したのは先手永瀬七段です。
歩を駆使した攻めが厳しく、先手が駒得の上に玉形も安定とかなり優勢になります。
渡辺棋王も反撃に転じますが、永瀬八段が確実に優勢を拡大します。
ところが時間切迫のなか、打った135手目の4九歩が疑問でした。決め手が見つからず一旦受けに回ったのですが、そこから一気に混戦となります。
解析で見ると、152手目の1四玉が渡辺棋王の敗着となったようです。
入玉含みの中段玉で凌ごうとしますが、4八角と引かれると詰めろ龍取りです。
以降は確実に永瀬七段が渡辺玉を追い詰めて、二転三転した161手の熱戦を制しました。

次局はいよいよ決着局です。
第5局は3月30日(金)、東京・将棋会館で行われます!
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