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第67期王将戦第3局(久保利明王将VS豊島将之八段) [将棋]

久保王将の1勝1敗で迎えた第3局です。

【中継サイト】
https://mainichi.jp/oshosen/

久保九段VS豊島八段戦というと、第2期叡王戦で久保王将が遅刻し、豊島八段が不戦勝となる珍事がありました。
しかも生中継の棋戦であったことから、豊島八段が久保王将を待ち続ける様子が流れ続けていたそうです。
王将戦といえば、第1期王将戦第6局で升田八段が対局を拒否した陣屋事件があります。
当時は三番手直りの差し込み制で、名人が香車を引いて負けることも考えられます。
升田八段は「王将戦のねらいは、名人の権威を失墜させることにある」として三番手直りに反対しますが、王将戦はそのまま開催されます。
第6局は升田八段が木村名人を差し込みに追い込んだ次の局だったので、この差し込みが対局拒否の理由ではないかという説もありますが、本人が語らなかったので真相は永遠に藪の中です。
さあ、シリーズの流れを決める第3局の結果はどうなるでしょうか!

【棋譜】
http://mainichi.jp/oshosen-kifu/180203.html

ということで、将棋です。
戦型は先手久保王将のノーマル四間に対し、後手の豊島八段は中飛車から八間に振りなおしました。
相振飛車ですが、先手久保王将が早めに端角を覗いたのが工夫です。
久保王将は銀をひきつけて金銀四枚かつ立体的な堅陣を築きますが、そこに後手豊島八段が真っ向から攻めかかります。
敵陣を突破することに成功しますが角損で、持ち駒も桂馬と歩だけでは心細いです。
後手の攻めがひと段落したと判断した久保王将は、左桂を跳ねて反撃に転じます。
豊島八段は銀を逃げてから玉引きで粘ろうとしますが、その手が疑問手だったようです。
優勢になった久保王将は大駒を全て捨てて、金駒で豊島玉に迫ります。
これが壁銀の弱点を突く速い寄せでした。
このまま97手まで久保王将が勝利し、防衛に向けて2勝1敗とリードを奪いました。
第4局は2月19・20日に兵庫県尼崎市「都ホテルニューアルカイック」で行われます!
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