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第7期リコー杯女流王座戦第5局(里見香奈女流王座VS加藤桃子女王) [将棋]

2勝2敗の五分で迎えた最終局です。

【中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/joryu_ouza/

里見女流王座と加藤女王がタイトル戦で相まみえるのは4回目となります。
面白いことに、過去3回は全て挑戦者が勝利しています。
里見女流王座からみて、3-1、1-3、3-0となり、フルセットになったことはありません。
4回目の勝負にて、初のフルセット勝負となりました。
今期の里見女流王座は若干不安定なように感じます。
女流名人戦でも最初に連敗し、そこから3連勝と盛り返してなんとか防衛しました。
同じ作戦を繰り返すと、経験値が高まる反面、狙い撃ちされることがあります。
今期の里見女流王座はゴキゲン中飛車の採用率が高く、作戦の幅が狭いのが不安定である理由のひとつかもしれません。
泣いても笑っても最後の1局です。
里見女流王座が採用する作戦は何でしょうか!

【棋譜】
http://live.shogi.or.jp/joryu_ouza/kifu/7/joryu_ouza201712220101.html

ということで、将棋です。
先手の里見女流王座が選択したのはやはりゴキゲン中飛車でした。対する加藤女王はやはり超速です。
序盤はお互いに想定しているのか、時間を使わずにサクサク進みます。
戦いは中央で始まり、金銀を前に出して五筋を制圧しつつあった加藤女王が十分な形勢だったと思います。
しかも里見女流王将は守りの銀まで前線に出したため、玉周りが寂しくなっています。
ところが中央の攻防で加藤女王にミスがあったのか、気がついたら里見女流王将の勝勢となっていました。
自然な手の連続のように見えましたが、里見女流王将の飛車を見捨てた判断が良かったのと、その前に加藤女王が5三歩に同飛車と取ったのが分岐点だったかもしれません。
同飛車と取ったために銀を重ね打たれて、この銀が活躍した印象があります。

里見女流王座が2連敗後の3連勝で防衛し、通算3期目の女流王座獲得となりました。
おめでとうございます!
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