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第30期竜王戦第1局(渡辺明竜王VS羽生善治棋聖) [将棋]

羽生善治が永世七冠に挑みます。

【中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/ryuou/

永世位を獲得するのは並大抵のことではありません。
現役棋士では谷川浩司(名人)、森内俊之(名人)、佐藤康光(棋聖)、渡辺明(竜王、棋王)のわずか4人で、羽生善治の6個は群を抜いています。
そして、最後に残されたのは竜王です。
年齢的にラストチャンスになってもおかしくありません。
しかも相手は長年ライバルとして凌ぎを削ってきた渡辺竜王であり、両者の永世位がかかった2008年竜王戦では連勝から4連敗という歴史に残る負け方をしました。
2010年にも挑戦しましたが、2勝4敗で敗れました。
そこから7年ぶり、3度目の挑戦です。
さあ、2008年から数えると、9年越しのリベンジです。
羽生二冠は永世竜王位に向けて好スタートを切ることができるでしょうか!

【棋譜】
http://live.shogi.or.jp/ryuou/kifu/30/ryuou201710200101.html

ということで、将棋です。
戦型は飛車先歩交換を保留する最新形の相掛かりになりました。そこから結果的に横歩取りのような手順に進みます。
そして、いきなりの1五歩には驚きました。歩を突き捨ててから3七桂と跳ねます。
積極的な手順だと思います。
渡辺竜王の5四銀を緩手とばかりに羽生棋聖は2五歩と合わせて仕掛け、渡辺竜王は堂々と1六歩と伸ばします。
この歩がと金となり、先手飛車を抑え込めば優勢になりそうです。
いきなりどちらかが倒れてもおかしくない局面になります。
飛車と金銀の二枚換えとなり、先手が後手玉を寄せきれるかどうかの勝負です。
渡辺竜王は玉を左右に動かして逃げますが、75手目の4五桂という気持ちい活用に続いて、2四歩という羽生棋聖らしいふんわりとした手で包囲網を狭めていきます。
最後は歩で飛車を呼び込んで、その頭に歩をたたくという攻めゴマを増やす手筋も入り、そのまま羽生棋聖が押し切りました。
いままでの不調が嘘のような快勝で、永世七冠に向けて幸先の良い1勝です。

第2局は10月28日(土)・29日(日)に岩手県大船渡市「大船渡市民文化会館」で行われます!
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