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第65期王座戦第2局(羽生善治王座VS中村太地六段) [将棋]

中村太六段の先勝で迎えた第2局です。

【中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/ouza/

羽生王座がNTTのインタビューを受けたときの記事が掲載されています。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52687
これを読むと、羽生王座はコンピューター将棋との距離感を計りかねているようです。
AIが進むとブラックボックス化するところがあり、結論が正しいのか正しくないのか、その結論を人間が理解できるのかどうか。
そうした点を気にかけているように思えます。

将棋界のは3つの大きな流れがあると思います。
将棋=人生と捉えた、大山康晴十五世名人世代。盤外戦術も盛ん。
将棋=ゲームと捉えた羽生王座世代。盤外戦術が廃れて棋理を求めるようになる。
新しいツールであるコンピュータに将棋を解析させる千田五段世代。

羽生王座自身はコンピューターをほとんど使いませんが、若手が使い始めた手を自身も採用することで、なんとか着いていこうと努力しているように見えます。
羽生王座も年齢とともに終盤のポカが増えましたが、まだまだ中盤の切れ味は健在です。
コンピューターはほとんど使っていない羽生王座がどこまで強さを維持できるのも気になるところです。

【棋譜】
http://live.shogi.or.jp/ouza/kifu/65/ouza201709190101.html

ということで、将棋です。
羽生王座の先手で、戦形は相掛かりになります。
難しい序盤になりますが、先手から角を交換して自陣角として手放し、その後の先手の細い攻めが繋がるかどうかが勝負となります。
ただ、全体的に先手が厳しかったようです。
歩がもうひとつあれば違ったかもしれませんが、代わりに香車を2三に打ち込み、7三銀とB面攻撃を敢行します。
ここで中村太六段が飛車を見捨てて羽生王座の攻めの軸である桂馬を取りきったのが、素晴らしい判断でした。
以降は羽生王座が入玉を目指しますが、歩を駆使して成り駒を上ずらせると、148手目の馬切りが決め手でした。
これで中村太六段が2連勝となり、初タイトル奪取まであと1勝と迫りました。

第3局は10月3日(火)、新潟県南魚沼市「温泉御宿 龍言」で行われます!
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