SSブログ

第37期竜王戦挑戦者決定戦第2局(広瀬章人九段VS佐々木勇気八段) [将棋]

佐々木八段の先勝で迎えた第2局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/ryuou/

角換わりは若手独身有利説があります。
なにしろ角換わりは研究勝負になりがちで、研究の深さがそのまま勝敗に直結することが多いです。
研究勝負になると、時間も体力もある若手独身が有利であると。
広瀬九段はタイトル2期の強豪ですが、37歳の既婚者であり、研究勝負になると苦しい年齢に差し掛かっています。
2年前は竜王戦の挑戦者になり名人挑戦まであと一歩のところまで迫りましたが、昨年度は不調でA級から陥落と本調子にはほど遠いです。
元々、広瀬九段は研究タイプではなく、序盤は互角で十分との発想で、終盤勝負の棋士です。
前局は終盤勝負になる前の中盤研究で突き放されてしまいましたが、本局では終盤勝負んに持ち込むことができたでしょうか!

〔棋譜〕
https://www.yomiuri.co.jp/igoshougi/ryuoh/20240813-SYT8T5677235/

ということで将棋です。
先手は広瀬九段で、戦型は相掛りとなります。本局の下敷きは1年前の竜王戦、藤井竜王と広瀬九段との対局ですが、お互いに研究済みなのか、55手まで前例通りに進みます。
先に前例から離れたのは佐々木八段です。藤井竜王は手堅く歩で受けた手に対して、佐々木八段は飛車を浮いて軽く受けました。
この後も少考で手順が進んでいますので、お互いの研究手順かと思います。
力勝負になったのは、70手目からでしょうか。この局面から先後ともに長考が目立ちます。
中盤から終盤にかけて、広瀬九段が徐々にリードを広げていきます。
しかし、最終番に落とし穴がありました。
広瀬九段は6三銀打と露骨に後手玉を守備を削っていきますが、この瞬間に評価値が互角となり、みるみるうちに先手勝勢から敗勢まで落ちていきます。
棋譜コメントだと、126手目の逆王手の筋を見落としていた可能性が濃厚とのことです。
1手のミスで逆転するのが将棋の特性とはいえ、広瀬九段にとっては辛い時間帯だと思います。
1分将棋まで頑張りますが、138手まで広瀬九段が投了し、2連勝で佐々木勇気八段のタイトル初挑戦が決まりました。

竜王戦第1局は、10月5・6日に渋谷区「セルリアンタワー能楽堂」で開催します!
nice!(4)  コメント(0) 

nice! 4

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。