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【映画】サウスポー [映画評]

家族との絆を取り戻すスポコン映画です。


サウスポー Blu-ray

サウスポー Blu-ray

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 2016/10/19
  • メディア: Blu-ray



主人公は中年ボクサーで、ライトヘビー級チャンピオンです。
豪邸に美しい妻、娘と家政婦付きと恵まれた生活を送っています。
ところが若い挑戦者に挑発されて、喧嘩騒動を起こしたときに妻が射殺されます。
以降の主人公は転落人生を送ります。
心身ともにボロボロになり、試合には負けた上にレフリーに頭突きをして負傷させ、1年間のライセンス停止。
すぐに沸騰する性格が災いして、親権は停止、娘は施設へと引き取られていきます。
主人公は再出発を誓って、かつて自分を苦しめた対戦相手のトレーナーのジムに入り、再起を図ります。
チャリティーマッチを経てから世界戦の話が来て、かつて喧嘩騒動を起した相手と同じリングの上に立ちます。
というのがザックリとしたストーリーです。
典型的なスポコンですが、テーマとしては二つあります。
ひとつは家族との絆を取り戻す話、もうひとつは自分を生まれ変わらせる話です。
自分が生まれ変わる話は、アンガーコントロールです。
主人公はすぐに怒り、トラブルを巻き起こします。
新しいトレーナーとともに練習を始めますが、バーで少し挑発されただけで怒ってでていきます。
しかし、自分の悪い部分を悟り、バーに戻って謝罪し、崩した椅子を直します。
ここがミッドポイントになります。
家族との絆ですが、主人公は娘と離れ離れになりますが、父と娘とでは求めているものが違い、心がすれ違うようになります。
父は単純な愛を求め、娘はひとりの人間として扱うよう求めます。
娘の心を理解しない父のことを娘は嫌い、面談も拒否します。
それが、自分自身を生まれ変わるミッドポイントが過ぎてからは、関係が好転していきます。
親子のミッドポイントは、娘が母親の言いつけを破り、父の試合を見る決意をするところです。
このシーンで、父娘は新しい関係を築くことに成功します。
ふたつのミッドポイントがリンクする構成は美しいです。
評論家の評価としては「やや良」といったところでしょうか。
製作費30百万ドルで興行収入92百万ドルなので十分成功作だと思います。
あとタイトル『サウスポー』の元になった最後の必殺技は、これは余計な演出だったような気が。
サウスポーの練習をするシーンなんてほとんどないし、サウスポーが必殺技になるためには何らかの伏線が必要なような。

家族愛をテーマにしたスポコンドラマを見たいひとのために!
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