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【映画】グッド・ネイバー [映画評]

安易な実験がもたらす悲劇を描くサスペンスです。


グッド・ネイバー [DVD]

グッド・ネイバー [DVD]

  • 出版社/メーカー: アメイジングD.C.
  • 発売日: 2017/03/03
  • メディア: DVD



主人公は高校生の2人組。
ひとりがプチ不良で、もうひとりがITオタクです。
2人はプチ不良の家の隣にすむ、偏屈者の老人にドッキリを仕掛けることを思いつきます。
人為的に心霊現象を起こして、それを隠しカメラで記録するという非常識なものです。
彼らはそれを「実験」と称しています。
さて「実験」は始まりますが、老人はまったく動じません。
それと同時に、「心霊現象」が起こると老人は鍵をかけた地下室に入ります。それも何時間も。
気になったプチ不良は地下室に潜り込み、そこで見たものは……という話です。
映画は3本の時間軸で進みます。
ひとつが高校生2人組の実験を主とする現在。
もうひとつが老人の妻がいきていた時代の過去。
最後が、裁判所で裁判を受けている2人です。
これらが交差して物語は進んでいきます。
基本的なアイデアはとてもいいと思います。
2人が考えていたのは単なる実験でした。
ところが、その「心霊現象」が、老人の過去と次々と結びついていきます。老人は心霊現象とはとらえず、妻が戻ってきたと考えていたのです。
ときおり挟まれる裁判のシーンは、未来を暗示させる役目と、バックストーリーを説明する役割を果たしています。
アイデアとしては興味深いのですが、映画が終わったとき、なんともいえない不足感があります。
ラストがいまひとつしっくりこないです。
主人公は、他人に隠しカメラを設置して何ら罪悪感を覚えないという問題点を抱えています。老人だけでなく友人にも隠しカメラを設置し、バレても「謝ったからいいだろ」と平気でうそぶきます。
判決が下り(非常に軽いです)、最後に裁判所から出たところでマスコミに囲まれて主人公は困惑します。
おそらくここで自らの罪を認識した……という流れなのだと思いますが、いかんせん、罰が軽すぎます。
物語の着地点を変えておけば、もっと、いい映画になったと思います。
主人公2人は、なんとなくリバー・フェニックスとトビ―・マグワイヤを髣髴とさせます。
興行収入は0.9百万ドルだった模様。さすがに赤字だと思います。

現代的なサスペンスを楽しみたいひとのために!
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