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第34期女流王位戦第1局(里見香奈女流王位VS伊藤沙恵女流四段) [将棋]

伊藤女流四段が二度目のタイトル獲得を狙います。

〔主催者サイト〕
http://live.shogi.or.jp/joryu-oui/

伊藤女流四段はタイトル9回目の挑戦でようやく女流名人を獲得しましたが、その翌年の防衛に失敗し、1年で無冠に戻ってしまいました。
しかし将棋の内容は悪くなく、やや分の悪かった加藤女流三段に対しても最近は勝ち越しています。
そして早々に女流王位戦の挑戦者としてタイトル戦に戻ってきました。
基本的には居飛車党で、相手が振ってきたら相振り飛車にすることもあります。
昔はウソ矢倉が得意でしたが最近は封印しているのか、採用数は激減しています。
対する里見女流王位はほとんど中飛車一本です。ここまで極端なのも珍しいです。
伊藤女流四段は相振り飛車も得意なので、相振り飛車シリーズになる可能性が高いと思っていますが、研究ハメを狙うなら対抗系でしょうか。
ただ、里見女流王位の中飛車は多彩なので、絞り込むのは難しいかもしれません。
この辺りは番勝負を通じての作戦にるとは思います。
伊藤女流四段の戦型を選択に注目したいと思います!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/joryu-oui/kifu/34/joryu-oui202304260101.html

ということで、将棋です。
後手里見女流王位の中飛車に、先手伊藤女流四段の居飛車という対抗形となりました。
後手高美濃、先手片銀冠穴熊まで自然に組み合ってから、里見女流王位が振り飛車らしく軽く仕掛けていきますが、駒がぶつかり始めた段階で評価値的にはすでに先手有利になっています。
中飛車という作戦が、何らかの工夫がないと、プロ間ではだんだん苦しくなっているのかもしれません。
しかし、そこから終盤力でひっくりかえすのが、里見女流王位のパターンです。
チャンスが訪れたのは、62手目でした。伊藤女流四段が角を上がったとたんに評価値が里見女流王位に振れます。
里見女流王位は7八金と金交換してからと金を捨てたのですが、この手がもったいなかったようで、また評価値が先手持ちになります。
以降も評価値がいったりきたりします。
里見女流王位にとって最後のチャンスが82手目だったようです。馬を攻防に利く位置に桂馬を取りながら移動した手が味よく見えましたが、ここは攻め合えば有望だったようです。
以降は伊藤女流四段が五手詰めを見逃すなどいろいろありましたが、133手までなんとか勝ちきりました。
両者とも不安の残る1局でしたが、お互いに実績のある女流棋士なので、次局は立て直してくると思います。

第2局は5月16日(火)に北海道札幌市「京王プラザホテル札幌」で行われます!
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