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第34期女流王位戦挑戦者決定戦(甲斐女流五段VS伊藤沙恵女流三段) [将棋]

現役バリバリのトップ女流棋士が突如として引退発表です。

〔主催者サイト〕
http://live.shogi.or.jp/joryu-oui/

3月7日に会見が行われた甲斐女流五段の引退発表は驚きました。
なにしろマイナビ杯のタイトル挑戦者であり、白玲戦では最上位にA級在位。
そして女流王位戦でも挑戦者決定戦進出と、タブルタイトル戦の可能性を残しています。
女流棋士の中で、引退、退会はときおりありますが、タイトル獲得経験のあるトップ女流棋士が、自らの意思で引退したのは失踪騒動を起こした林葉直子ぐらいです。
何ら問題もなく、トップ女流棋士のまま、静かに引退するのは初のケースです。
引退の理由は「前向きな気持ち」とあるので、40歳を目前にして新しい世界に飛び出したいのかもしれません。
「退会」ではなく「引退」なので、今後も将棋界にかかわりを持ち続ける可能性もあります。
いままでファンを楽しませてくれたことの感謝へとともに、今後のご活躍をお祈りしたいと思います。

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/joryu-oui/kifu/34/joryu-oui202303170101.html

ということで、将棋です。
本局は後手伊藤女流三段が雁木に構え、甲斐女流五段は早繰銀からの速攻という形になりました。
雁木対策として最も良く見られる作戦です。
伊藤女流三段は手厚く馬を作りますが、6五角と合わせられると消される馬です。
甲斐女流五段は悠々と飛車先歩交換をします。
どうやら、ここから伊藤女流三段ペースになったようです。
馬を中心に金銀を前に出し、抑え込みの構えです。
甲斐女流五段としては一か所でも突破できれば勝負になるのですが、飛車角が完全に封印されて苦しい形勢です。
玉が堅くないのも勝ちにくいです。
最後は伊藤女流三段の寄せが決まり、116手までの快勝。加藤桃子女流三段が里見女流王位への挑戦を決めました。
甲斐女流五段、最後の王位戦が終わりました。

女流王位戦五番勝負第1局は、4月26日(水)、兵庫県姫路市「夢乃井」で開幕します!
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