【書評】堀晃『太陽風交点』 [書評]
堀晃のハードSF短編集です。
収録されているのは10編です。
どれも短編らしく、ワンアイデアを綺麗にまとめています。
ハードSFというと科学的厳密さの描写に力点が置かれがちですが、本作ではそのようなことはなく、とても読みやすい作りになっています。
『暗黒星団』は物質と反物質の間を世代交代をする生物について、『悪魔のホットライン』はエントロピーについて、『電送都市』は情報理論をテーマにしています。
それぞれ科学的知識とSFらしい発想の飛躍があり、粒ぞろいの短編集だと思います。
本書については、のちに重版契約を巡り、SF界を揺るがす「太陽風交点事件」が発生します。
SFマガジンの初代編集長であった福島正実の本を読むと、日本SF黎明期の早川書房の原稿料はかなり安かったようで、なんとなく、そのあたりの背景がうかがわれるような。
読みやすいハードSFを楽しみたいひとのために!
収録されているのは10編です。
どれも短編らしく、ワンアイデアを綺麗にまとめています。
ハードSFというと科学的厳密さの描写に力点が置かれがちですが、本作ではそのようなことはなく、とても読みやすい作りになっています。
『暗黒星団』は物質と反物質の間を世代交代をする生物について、『悪魔のホットライン』はエントロピーについて、『電送都市』は情報理論をテーマにしています。
それぞれ科学的知識とSFらしい発想の飛躍があり、粒ぞろいの短編集だと思います。
本書については、のちに重版契約を巡り、SF界を揺るがす「太陽風交点事件」が発生します。
SFマガジンの初代編集長であった福島正実の本を読むと、日本SF黎明期の早川書房の原稿料はかなり安かったようで、なんとなく、そのあたりの背景がうかがわれるような。
読みやすいハードSFを楽しみたいひとのために!
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