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第70期王将戦第4局(渡辺明王将VS永瀬拓矢王座) [将棋]

渡辺王将の3勝で迎えた第4局です。

〔主催者HP〕
http://mainichi.jp/oshosen/

棋士には相性というものがあります。
レーティング差ではありえないほど星勘定が偏ることがありますが、お互いの棋風による相性なのでしょう。
いの将棋界は4強とよばれていますが、豊島将之竜王は藤井聡太二冠に6勝1敗と圧倒していますが、将棋自体は一進一退なので、これは相性というより偶然の重なりかと思います。
渡辺王将は永瀬王座に圧勝していますが、朝日杯将棋トーナメントでも一方的な内容だったので、これは相性なのかなと思います。
永瀬王座というと、負けない手というか、じわじわ優勢を拡大する将棋ですが、渡辺王将得意の玉を固めて細い攻めを繋がれるパターンになると、攻め合いにならず、一方的にななってしまうのかなと思います。
藤井聡太二冠のような切れ味鋭い将棋にも、じわじわ拡大した優勢が一瞬で破れてしまうので、相性が悪いと思います。
いままで14勝3敗と苦戦している相手ですが、ここで反撃の糸口を見つけることはできるでしょうか!

〔棋譜〕
https://mainichi.jp/oshosen-kifu/210213.html

ということで、将棋です。
お互いに飛車先を伸ばして相掛かりになるかと思われましたが、永瀬王座が角道を止めて先手は矢倉、後手は雁木となりました。
先攻したのは後手の渡辺王将です。歩をポンポンと突き捨てて攻めの桂銀を守りの桂銀と交換することに成功します。
渡辺王将の勝ちパターンは自玉を固めて、細い攻めを繋げることですが、今回は雁木とそれほど自玉が固くありません。
さっそく先手からの反撃がきて、桂銀の駒損を余儀なくされ、さらに攻めに使いたかった銀で自玉を補強せざるを得なくなると、はっきりと苦戦です。
あとはいかに局面を複雑化させるかですが、永瀬王座は紛れをゆるしません。
一見すると重い攻めですが、銀二枚で渡辺王将の7筋方面を崩壊させ、逃げ出した玉を竜と銀でサンドイッチします。
渡辺王将も終盤に8六歩と垂らして罠を仕掛けますが、ここで冷静に金を逃げたのが決定打だったと思います。
113手まで挑戦者が勝利し、これで永瀬王座は嬉しい王将戦初勝利です。

第5局は3月1、2日(月、火)に佐賀県上峰町「大幸園」で行われます!
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