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第13回朝日杯将棋オープン戦(準決勝・決勝) [将棋]

藤井聡太七段が3連覇に挑みます。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/asahi/

前身である全日本将棋プロトーナメントも含めても、3連覇を達成したのは谷川浩司と羽生善治しかいません。
全日本将棋プロトーナメントは決勝が3番or5番勝負、朝日杯将棋オープン戦は前期優勝者との挑戦者手合いなので、すべて一発勝負になってからの3連覇は羽生善治のみです。
藤井聡太七段が三連覇となれば、偉大なるレジェンドの記録に若くして並ぶことになります。
観覧席はまたたくまに売切れるなど、ファンの期待も高まっています。
ではその結果ですが

※以下の棋譜はロックショウギさんからリンクを貼らせていただきました。
〔準決勝1 永瀬拓矢ニ冠VS阿久津主税八段〕
 [棋譜] https://6shogi.com/13asahi14/
永瀬二冠に6連敗中の阿久津八段ですが、本局ではうまく指しまわし、優勢に立ちます。
しかし、連敗中の相手だと意識してしまうのか、100手目の筋っぽいう4八歩が悪手で、一気に永瀬二冠に寄せきられてしまいました。
ここは香車を打って玉頭を厚くしておけば、優勢を保てたようです。
これで永瀬二冠が決勝進出です。

〔準決勝2 藤井聡太七段VS千田翔太七段〕
 [棋譜] https://6shogi.com/13asahi13/
注目の一戦は角換り腰掛銀の最前線です。
先手が入城し、後手が6五歩から仕掛け、先手が飛車回りで反撃する形です。
アクロバティックな6四銀に飛車を引くまでが定跡。
ここから分岐しますが、後手藤井七段は7五歩を選択します。
先手千田七段は数秒単位の早指しを続けますが、「研究ではなく変化の余地がないから」
とのこと。
後手は玉が露出しているのでやや勝ちにくい形かと思っていましたが、76手目に飛車を取った手が敗着となったようです。
中央に作られた竜が厚く、玉の安定度の違いもあり、千田七段が激戦を制しました。
藤井七段三連覇の夢は、準決勝で散りました。
本局は、今後の研究課題になると思います。

〔決勝 永瀬拓矢ニ冠VS千田翔太七段〕
 [棋譜] https://6shogi.com/13asahi15/
決勝も角換り腰掛銀になりますが、準決勝とは違う形です。
流行最先端の後手待機戦術に対する先手桂跳ねからの成り捨ててではなく、桂馬を4五で取らせている間に歩を伸ばす戦術を取ります。
研究勝負なら千田七段が勝ちそうですが、流行最先端は後手が良いと判断しているのかもしれません。
先に桂得したものの歩切れで難しい局面。ここで永瀬二冠は馬を作って受けつぶしにでます。
まさに永瀬ワールドです。
先手の受けに後手の攻めが続き、単騎の後手玉が捕まるかどうかの勝負となります。
なんとか逃げ切れそうかという場面で、ゴツク2五銀と打ったのがどうも一手バッタリに近い悪手となってしまったようです。
角で銀をむしりとられ、腹銀に近い形で4六銀と縛られて身動きが取れません。
見落としかもしれません。
その数手前で、玉を上がらずに横に逃げていてれば、何でもなかったようです。
これで千田翔太七段は朝日杯初優勝を決めるとともに、一般棋戦初優勝を飾りました。
おめでとうございます!
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