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第4期叡王戦第3局(高見泰地叡王VS永瀬拓矢七段) [将棋]

永瀬七段の連勝で迎えた第3局です。

【中継サイト】
http://www.eiou.jp/

有名な話ですが、永瀬拓矢七段のお父さんはラーメン屋を経営しています。
叡王戦のPVにも出演していましたが、40歳でこの道に入り、修行を重ね、いまでは人気ラーメン店にまでなりました。
まさに努力のひとです。
永瀬七段も父の血をよく継いでいて、将棋界でこれほど「努力」の二文字が似合う棋士はいません。「将棋に才能はいらない」「負けるのは努力が足りないから」など、若くして名言のオンパレードです。
日々の努力の結果、レーティングは1914と未だ無冠なのが信じられない数字をたたき出しています。
この数字は、豊島将之二冠を上回っています。
苦手だった順位戦も、弾みがついたかのようにB級1組まで上がりました。
ここまで連勝と奪取まで優位を築いています。
さあ、努力の鬼軍曹、永瀬七段の将棋が炸裂するでしょうか!

【棋譜】
http://www.eiou.jp/kifu_player/20190504-1.html

ということで、将棋です。
戦型は相矢倉となりましたが、お互いに7八の金を6七に上がる現代調となります。
この形は大昔には土居矢倉と呼ばれ(角の位置が若干異なりますが)大正から戦前にかけて活躍した土居市太郎名誉名人が愛用していましたまさに歴史的な囲いです。
近年はバランス重視の流れとなり、戦前の構えが復活するのも将棋の面白さです。
戦後同型から先手が仕掛けます。
玉が薄いだけに普通に戦えば先手が良さそうで、実際に先手有利に戦いが進みます。
どこかで後手は反撃するか、先手の攻め駒を責める必要がありそうです。
一瞬だけ評価値が互角に戻ったのは、86手目に高見叡王が自陣の傷を消したときでした。そこから反撃しますが、自然な手順なのに評価値が先手に触れていきます。
数値以上に先手有利だったようです。
高見叡王も一手でも隙あらばの食いつきを見せますが、永瀬七段は冷静に角二枚で高見玉を後ろから追い詰めます。
しばらく熟考していましたが、手段が尽きたと判断したのか、高見叡王は投了しました。
これで叡王戦3連敗、トータルでも永瀬七段に6連敗です。

いよいよ高見叡王が追い込まれました。
第4局は、5月11日(土)、広島・みやじまの宿 岩惣 で行われます!

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