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【書評】赤澤威『ネアンデルタール人の正体~彼らの「悩み」に迫る~』 [書評]

2004年に行われた講演を加筆修正した本です。


ネアンデルタール人の正体―彼らの「悩み」に迫る (朝日選書)

ネアンデルタール人の正体―彼らの「悩み」に迫る (朝日選書)

  • 作者: 赤沢 威
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 2005/02/01
  • メディア: 単行本



元々が講演だっただけに、様々なパネラーが、多様な視点でネオンデルタール人について語ります。
非常に面白いのが、現生人類とネオンデルタール人の頭骨を重ねた絵です。
言葉で違いは説明されてもピンとこないのですが、図でみると一目瞭然です。顔の中央部が膨らんでおり、いわゆるゴリラ顔に近いです。
とわいっても、現代人にもいそうな顔なので、スーツを着せて7:3分けにすると普通のおじさんに見えます。
こうした遊び心もあるのも面白いところです。
ネオンデルタール人の知能については「ネオテニー化」の仮説が興味深いです。
人類は「ネオテニー化=幼形成熟」により知能を発達させたとの話です。幼児期を伸ばすことで学習する時間を確保し、知能を発達させてきたのですが、ネオンデルタール人は発達がはやいので、ネオテニー化が進んでいない。つまり知能が若干劣るのではないか、との話です。
社会化の密度も現生人類と比べれば薄かっただろうとのことです。
これ意外にも面白い話が盛りだくさんです。

ネオンデルタール人について知りたいひとのために!
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alexGooni

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by alexGooni (2020-04-08 03:12) 

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