SSブログ

長編について〔その2〕 [小説の書き方関係]

昨日の続きです。
立場論を具体的に考えていくために、秋山瑞人『猫の地球儀』を立場論から読み解いてみます。



猫の地球儀 焔の章 (電撃文庫)

猫の地球儀 焔の章 (電撃文庫)

  • 作者: 秋山 瑞人
  • 出版社/メーカー: メディアワークス
  • 発売日: 2000/01
  • メディア: 文庫


 

猫の地球儀〈その2〉幽の章 (電撃文庫)

猫の地球儀〈その2〉幽の章 (電撃文庫)

  • 作者: 秋山 瑞人
  • 出版社/メーカー: メディアワークス
  • 発売日: 2000/04
  • メディア: 文庫



猫の地球儀の主要キャラのひとり(一匹?)に焔(ほむら)がいます。
焔は最強を目指すスパイラルライダーであり、王者を破り、最強の証であるドルゴンになります。
普通に読むと、焔は最強であることを証明するために王者に挑戦します。
これで間違いないのですが、長編を書こうとする場合、焔は”最初から最強という立場にる”としたほうが良いのではないかと。
称号があろうがなかろうが、焔は最強であるがゆえに、王者に挑戦せざるを得ない。
最強であるが故に、一度の敗戦が許せない。雪辱するのが行動基準の最上位になる。そういうことになるのかなあと。
また、もう一匹の主要キャラに幽(かすか)がいます。
幽はスペースコロニーから脱出して地球を目指すスカイウオーカーです。ただ、スカイウオーカーは禁断の存在とされているので、猫目につかないよう隠れて生活します。
立場からすると”逃亡者”です。
キャラ設定的には”スカイウオーカー”なのですが、行動原理としては”逃亡者”ではないかと。
逃亡者であるがゆえに慎重に行動し、焔との関係も、自らの身を守るために利用するにすぎない。そうした立場から見ると、行動が一貫しており、分かりやすい。
分かりやすいということは、書きやすい。
こうなるのかなあと。
おまけにもうひとつ楽(かぐら)も付け加えると”甘える子供”ですかねえ。

こんなことを、ここ何ヶ月か考えていました。
あとは実戦あるのみですが、まず創元社SF短編への応募作で実験してみます。
長編じゃないじゃん! と突っ込まれそうですが、ぼくにとっては十分に長編です。

ということで、その実験結果は随時ブログで報告…・・・できるようになればいいな(汗)
nice!(5)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 5

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0