息子が「マーガリンは食べ物ではない」と言い出した話

息子が「マーガリンは食べ物ではないんだよ」と言い出した。
どうも、バターとマーガリンをアリの前におくと、バターにだけアリが集まる動画をどこかで見たらく、「それが、マーガリンは食べ物ではなく、プラスチックのようなものである証拠だ」と主張する根拠とのこと。

うーん。なんだかなあ。それで、息子にこんな話をした。

・マーガリンの主原料は植物油である。
・アリは目が悪いので、多くの昆虫と同じく匂いでえさかどうか判断する。昆虫がどの匂いに反応するかは、昆虫の種類によって異なる。
・カブトムシの場合は、樹液に含まれるある種のアルコールに敏感に反応する。樹液と砂糖水を並べておいておくと、かならず樹液に向かう。だからといって、当然のことながら、砂糖水が食物ではないという証拠にはならない。
・アリがどの匂いに強く反応するのかは分からないが、推測するに、バターにはアリが敏感に反応する匂いが多く含まれており、マーガリンには少ないものと思われる。
・そもそも、日々食べているものが食物ではないということはありえない。
・世の中には、ネットだけでなく、新聞もテレビも同じだが、本当とウソがいりみだれている。だから情報源に関係なく、その情報が正確かどうか絶えず判断しなければならない。
・その情報が正確かどうかを判断するには、知識が決定的に重要である。
・だからこれからも、豊富な知識をつけるように努力しなければならない。

まあ、ぼくも過敏に反応しすぎたかもしれませんが、世の中には、善意悪意を問わず、あきらかなウソを平気で撒き散らす人間がいるのです。さらに言うと、ウソではなくとも、提供する情報を偏らせることで、自分が信じている方向性に他人を巻き込もうとするひともいます。いわば誤魔化しですね。その他にも、本人の勘違いで、結果としてその情報はウソだったということもあります。ぼくもあとで振り返ると間違っていたということが多々あります。
そんな世の中のウソに負けないように、息子にはたくましく育って欲しいです。
いやー、自戒をこめての話ですが（汗）

で、まあ、息子にだれから聞いのか訪ねると、担任の先生からだという。
たぶん息子が先生の言葉をへんなふうに取ったのでは無いかと思うのだが、先生の影響力は大きいなあと思った次第。

コメント 7

少なくとも、人間にとってマーガリンは食物ですが、
アリにとっては植物性油の塊でしかないという……
生物ごとに食物として認識される基準がバラバラだってことは、
なかなか興味深いテーマですね。
「食べ物」の定義づけって、
「生物」である条件の定義なみに奥深いものがありますよね……
by 紫仙 (2013-10-03 23:02) 

なんかこの話、「買ってはいけない」本で以前似たような記事が載っていたのを見たような聞いたような……

いずれにしろ、確証のないものを誤解させるような言い方を教員がしてはいかんですね。すみません
by 自称隊長 (2013-10-04 00:01) 

＞紫仙さん
生物によって食性は異なりますからね。
同じ肉食動物でも、ハイエナは骨を好む（骨ごと食べる）とか、いろいろありますし。
面白いテーマがかけるかもしれません。

＞自称隊長さん
いやいや、うちの息子の理解力の問題でしょう。
「買ってはいけない……」は、うわさによるとかなりのトンデモ本みたいですね。
読んだことがないので、よく分かりませんが。
by サイトー (2013-10-04 23:47) 

「買ってはいけない」は、これに対するカウンター本？という表現でいいのかわかりませんが、確かと学会が出していたようなきがしかしたが、それと合わせて読むと面白いです。どっちを信じて良いのやら、というより、どっちがよりファンタジックでぶっ飛んだ話をしているか、考えながら読むと、創作の参考になるかも。結局どっちもどっち。なんだか大人気ないなぁ、と笑えてきます。図書館で借りれば充分です。
by 自称隊長 (2013-10-05 07:21) 

＞自称隊長さん
批判本はいろいろあるみたいですね。トンでも本はけっこう好き（書評では取り上げにくいですが）なので、図書館にあったら借りてみようかな。
もちろん、突っ込みながら読むのがすきなのですが（笑）
by サイトー (2013-10-06 00:03) 

とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます！！
by 履歴書の書き方の見本 (2013-10-15 10:42) 

>履歴書の書き方の見本さん
コメントありがとうございます。
けっこう息子から聞かれたことに対して、馬鹿正直に答えてしまう人間なので、シリーズ化しようかな（笑）
by サイトー (2013-10-15 21:42)