【書評】阿部夏丸『うそつき大ちゃん』 [書評]
この本を読んだのは8年ほど前ですが、未だに強く印象に残っている作品です。
とにかく冒頭が上手い。
最初に大ちゃんとの魚釣りのシーンがあるのですが、魚の動きといい、それをおいかける大ちゃんの仕草といい、何気ない一コマが、簡潔かつ情緒豊かにまとめられています。その冒頭だけで、ぐーっと作品の世界観に引き込まれてしまいます。
うそつき大ちゃんの魅力に引き込まれた周囲の人間が、まじめな堅物まで、大がかりないたずらに荷担することになるのですが、少し間違えればワンパターンで単調な物語になりがちなところを、“大ちゃん“というキャラクター設定の妙と、子供の心理を的確につかんだ描写で、読者を静かな感動に導いてくれます。
阿部夏丸は矢作川水族館の館長をされています。川に出かける日は200日を超えるとか。
描写の美しさは、日々の観察とともに川に対する愛なのかな、と思います。
川魚の描写は鉄板ですので、冒頭だけでも読んでみてください。冒頭だけで止めることができたらですが(笑)
とにかく冒頭が上手い。
最初に大ちゃんとの魚釣りのシーンがあるのですが、魚の動きといい、それをおいかける大ちゃんの仕草といい、何気ない一コマが、簡潔かつ情緒豊かにまとめられています。その冒頭だけで、ぐーっと作品の世界観に引き込まれてしまいます。
うそつき大ちゃんの魅力に引き込まれた周囲の人間が、まじめな堅物まで、大がかりないたずらに荷担することになるのですが、少し間違えればワンパターンで単調な物語になりがちなところを、“大ちゃん“というキャラクター設定の妙と、子供の心理を的確につかんだ描写で、読者を静かな感動に導いてくれます。
阿部夏丸は矢作川水族館の館長をされています。川に出かける日は200日を超えるとか。
描写の美しさは、日々の観察とともに川に対する愛なのかな、と思います。
川魚の描写は鉄板ですので、冒頭だけでも読んでみてください。冒頭だけで止めることができたらですが(笑)
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