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第38期ユニバーサル杯女流名人位戦第4局(里見三冠VS清水六段) [将棋]

【ユニバーサル杯女流名人位戦中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/joryumeijin/

【第4局・棋譜】
http://live.shogi.or.jp/joryumeijin/kifu/38/joryumeijin201202150101.html

里見三冠が防衛に王手を掛けての一戦です。
里見三冠側からみて、●○○となっています。
1局目は終盤追い込むも届かず。2局目は悪い将棋を終盤に逆転勝ち、3局目は強さを見せ付けた横綱相撲と、局を重ねるたびに調子が上がっています。
日曜日に行われた女流最強位戦では甲斐女流王位の前に苦杯をなめさせられましたが、本局ではどうでしょうか。

ということで将棋です。
後手番で振り飛車党の里見三冠は四間飛車を採用します。これに対して、清水六段は珍しく居飛車穴熊を選択します。
金銀四枚でがっちり囲い、固さで勝負ということでしょうか。里見三冠は金銀四枚の銀冠に組んで、こちらも固いです。ただ、穴熊には劣るので、銀冠の高さを活かしたいところだと思います。
お互いに攻め手を欠いたまま手待ちのような状態が続きますが、打開したのは後手番の里見三冠でした。この辺りは棋風なのでしょう。
しかしながら打開の仕方が悪かったようで、里見三冠はいきなり苦戦に陥ります。
清水六段好調かと思いきや、ここから指し手が慎重になります。
85手目の4一飛、91手目の飛車馬交換と、おそらく受けを基本とした手が連続します。おそらくこれで十分と見たのでしょうが、ここ最近の清水六段の差し手に目立つ手堅さが、悪い方面に出てしまったのかもしれません。
この数手で、一気に差が縮まります。
押さえ込まれた飛車を世に出すために、2二角と相手玉から遠いところに打ちますが、これが結果的に緩手となったようです。
里見三冠は素早く角を2四に下げて押さえ込みの要である桂馬を守ると、清水六段が玉側から遠いところの香車を取り馬の活用を図っている間にと金を作ることに成功します。ここで里見三冠が優位に立ったようです。
非勢を意識した清水六段は粘ろうとしますが、里見三冠は緩むことなく寄せてきます。
清水六段の109手目8七銀引きに対する110手目7六歩が次の一手問題に出てきそうな激痛の手筋です。
金銀四枚の堅陣もまたたくまに剥がされ、最後は金駒4枚のうち3枚まで取られて、終わってみれば里見三冠の快勝譜となりました。

これで里見三冠は19歳にて3連覇達成です。
おめでとうございます。

いまだタイトルを失冠したことのない里見三冠ですが、彼女の牙城を崩すのはだれになるでしょうか。
そのときはまだ先になると思わせるぐらい、強い内容だったと思います。


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